犬の歴史と、変わらないもの
最近さ、AIロボットの犬とか散歩しなくていいペットみたいなのをニュースで見たんだけど、
正直なところ「それ、犬なん?」って思ったんだよね。
犬って、そんな“便利な存在”だったっけ?
もっとこう、人と向き合って、一緒に何かしてきた仲間だったんじゃないかって思った。
犬の歴史を遡ると、元はオオカミ。
人間がまだ狩りして暮らしてた時代、
焚き火の周りに集まってきた野生のオオカミが、
人に少しずつ慣れて、
気づいたら「相棒」になってた。
一緒に獲物を追い、寒さをしのぎ、
外敵から守り、時には命懸けで働いた。
それが“犬”の始まりだった。
そこから何千年もかけて、
狩猟犬、牧羊犬、護衛犬、軍用犬、盲導犬…
いろんな役割を持った犬が生まれて、
でも本質はずっと変わってない気がする。
犬って「人と一緒にいるため」に生まれてきた動物だと思うんだよね。
一緒にいることが嬉しくて、役に立ちたくて、頼られたい。
それが犬の本音なんじゃないかなって。
今は便利な時代で、
ボタンひとつで餌が出て、トイレも自動で掃除されて、
下手すりゃAIの声が「いい子だね」とか言ってくれる。
でもさ、
俺はそれじゃ、犬も人も幸せになれないと思ってる。
犬は機械じゃない。
気まぐれで、うるさくて、言うこと聞かない時もある。
でも、目を見て、心を通わせる存在だからこそ意味がある。
俺はそう思ってる。
便利さより、ちゃんと向き合うこと。
それが、昔も今も犬と人にとって一番大事なんじゃないかって。
――諒史(GARM JAPAN)