犬の寿命と向き合うということ
大型犬を迎えるとき、心のどこかで「寿命は短い」とわかっている。
けど、それを本当に“覚悟”して迎えた人なんて、いないと思う。

俺もそうだった。虎次が来たとき、ただただ「でかい」「かっこいい」って気持ちが強くて、10年後のことなんて考えてなかった。
でも、確実にその日は来る。
大型犬の平均寿命はだいたい8〜10年、小型犬に比べて圧倒的に短い。
だからこそ、毎日が勝負だと思ってる。
今日は一緒に川に行けた。
今日は飯を残さなかった。
今日はよく寝てる。
そんな些細なことを、ひとつひとつ大事にしてる。
後悔しないために、今できること
たとえば、
- 「時間がないから散歩は明日」
- 「おやつを適当に済ませる」
- 「忙しいから構わない」
そんな一つ一つが、あとから重くのしかかってくることもある。
犬は何も言わない。けど、気持ちはちゃんと受け取ってる。
だからこそ俺は、“今”できることをやるって決めてる。
しつけも遊びも飯も、全部“今”のためじゃなく“未来の後悔を減らす”ため。

老いを受け入れて、最後までパートナーでいる
大型犬は歳をとるのが早い。
走らなくなったり、目が見えづらくなったり、足腰が弱くなったりするのも早い。
でもそれって、寂しいことじゃなくて、“信頼されてる証拠”だと思ってる。
だって、弱っていく姿を見せるのって、本当に安心できる相手だけだから。
だから俺は、最後まで一緒にいる。
「最後の1秒まで、俺と一緒にいろ」って思ってる。
いつか来る別れと、その先にあるもの
別れは絶対に避けられない。
けど、それを怖がるんじゃなくて、“今を全力で生きること”に集中したい。
寿命が短いからこそ、犬たちは毎日を100%で生きてる。
だったら、俺たちもそうあるべきだと思う。
「明日じゃなくて今日」
「今度じゃなくて今」
犬にとっての“永遠”は、今の連続だ。
大きな身体に、大きな愛情を持って生きてる犬たち。
その時間は、決して長くはないけど、深さは誰にも負けない。
だからこそ、俺たち飼い主も、それに応えなきゃいけないと思う。
――諒史(GARM JAPAN)